top of page

安らかに


100歳の誕生日の翌日、じいちゃんが息を引き取った。

週末に孫が届ける予定だったバースデーケーキは祭壇に手向けられ、ばぁちゃんは杖をつきながら全員の席を周り、よく話しよく笑う。

歌え 踊れ 今日は葬式

歌え 踊れ 夜を賭けて

朝が来て皆が寝たら 俺はこっそり行くのさ

(ハンバートハンバート「大宴会」より)

ありがとう、じいちゃん。

おじさんになった初孫はこの日、あなたに手を引いてもらった頃のことばかり考えていました。そしてまだあなたの半分も生きていないことに気がつきました。誰かの手を引き、荷を背負えることに人の幸せがあるのかもしれませんね。

人生と戦って勝つ。喜びを求めて。

平成の終わりにあなたの元に集まった者の一人として。

Recommend
Recent Posts
Tags
Archive
bottom of page